「2005.09.11」

郵政解散
小泉首相がそのように表現した今回の衆議院解散。民意へ委ねるという意向の元に、郵政法案の可否は総選挙以降へと持ち越されることになった。
しかしまぁ「民意」ですか。大概にしてほしい。
まぁ、郵政民営化は達成して頂きたいです。地元の郵便局勤めの人の反応とか、面白いネタが故郷から聞こえてきそうだし。
冗談だけど。

法案が否決され衆議院解散が決定した日は終日自宅にいたので、ネット、テレビで随時進展を追っていた。いやー、久しぶりにテレビを観るのが楽しかった。「トリビアの泉」は緒川たまきの「うそつき」を聴いて、タモリと心を通わせるくらい楽しかった。
周辺的なモノではあるが、今回の一連の流れに関して、個人的に関心を持った記事とコラムを1つずつメモっておこう。


IMF郵政民営化法案は適切」・審査報告書で指摘(NIKKEINET 11:01)

IMFは8日、日本経済に関する審査報告書の中で「郵政民営化法案の内容はおおむね適切だ」との見解を表明した。報告書は7月29日にまとめたもので、法案の否決を反映していないが、日本経済の構造改革の一環である郵政民営化を支持する立場を鮮明にしている。
報告書は法案の一部に懸念が残るとしながらも「完全な民営化を目指す時宜を得た措置が重要だ」と指摘。日本郵政公社に対する政府保証や税制優遇措置などを撤廃し、民間企業と同一の競争条件を確保するよう求めた。

絶対に「ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争」の影響。
我ながら単純だと思う。


立花隆の「メディアソシオ‐ポリティクス」第35回(NIKKEI BP)

政界は完全に解散モードに入ったようである。
どこで「引き返し不可能地点」(ポイント・オブ・ノー・リターン)を通りすぎてしまったのか。
おそらくそれは、8月4日。もともと5日に予定されていた採決を3日のばして、週明けの8月8日とすることが決定された時点といってよいだろう。
政治の修羅場はチキン・ゲーム
それまで郵政法案賛成派も反対派も、半分地下に潜ったまま説得工作をつづけ、どちらも表面上は、ギリギリで自分たちが勝つ見込みであることを装い、強気の姿勢をくずさなかった。
政治の修羅場は、しばしば、チキン・ゲームとして展開される。チキン・ゲームとは、ジェームス・ディーンの「理由なき反抗」で有名になった、猛スピードで車を断崖絶壁まで走らせ、怖気をふるって先に車を止めたほうを負けとする、臆病者(チキン)ゲームのことである。
8月4日の「採決3日引きのばし」という政権側の決断は、まさに、「政権側のチキン宣言」だった。
チキン・ゲームにおいては、目の前にさし迫ったギリギリの勝負から「自分は降りる」という宣言は、どんな理由をつけようと敗北宣言に等しいものとみなされる。「降りたわけではない、後で決着をつける」という勝負の引きのばし宣言も、ほとんど敗北宣言に等しいものとされる。
2つの党派がチキン・ゲームを繰り広げ、互いに威勢のよさを競い合っている場面で、一方の側のリーダーがそのような宣言をしたら、それは実質的敗北宣言となり、その党派はたちまち足なみが乱れ、いわゆる算を乱した状態になる。
8月4日から5日にかけて起きた事態がそれだろう。
なにしろ、「採決しても勝ち目がないから継続審議にすべし」と迫る、森派幹部たちの説得を小泉がはねのけた時点で、森派は派閥として解散総選挙準備態勢に入ることを指示した。
そしてその情報が外部に流れたとたん、政界は一挙に解散へ解散へという流れになり、代議士たちはいっせいに選挙区に向かいだした。
ここまできたら、バッファローの暴走と同じで、8月8日に、参議院における法案否決とともに、衆院解散総選挙へと向かう流れを何ものもとどめることはできないだろう。
小泉首相は、解散総選挙になったら、自分が勝利すると思っているらしいが(前に述べたように、その上、大勝利したあげく自分が自民党総裁任期を延長できると思っているらしいが)、あらゆる指標が示すところ、その可能性はほとんどない。小泉首相は郵政法案で討ち死にという結果に終わる可能性のほうがはるかに大である。

ユニーク。
そんだけ。
「あらゆる指標」が具体的にどのようなものなんだろ。別の場で良いので示してほしい。
決戦の日は、奇しくも9月11日。
親米追米従米の小泉さん。
「討ち死に」どころか、「郵政自爆テロ」となっちゃうんだろうか。そこまでアメリカ追随を貫き通すなら、それはそれでご立派だ。
でもまぁ勝っちゃうでしょ。

しかしだ、誰に投票しよう。
郵政法案も大切だけど、やはりここは一つ、東京都南部における「駅前の自転車問題」改善に取り組むことを公言した人物に票を投じよう。いるわけないね。
あ、そういや投票日は俺、日本にいないや。
レッツ不在投票じゃ。


http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2M0901609082005&g=MH&d=20050809
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050805_monday/